AWSとは?初心者に何ができるかをわかりやすく解説

AWS

「AWSって結局なに?」と聞けずに困っていませんか

会議や社内チャットで、当たり前のように飛び交う「AWS(アマゾン ウェブ サービス)」という言葉。「うちのシステム、AWSに乗ってるから」「それAWSで作れるよね」——そんな会話を聞きながら、内心「AWSって、結局なんなんだ……?」とモヤモヤしている方、けっこう多いのではないでしょうか。

私自身も、情シス部門に異動してきたばかりの頃はまったく同じでした。AWSという単語は毎日のように耳にするのに、いざ「それって何ができるの?」と聞かれると、うまく説明できない。かといって、今さら「AWSって何ですか?」とは聞きづらい。そんな宙ぶらりんな状態が、しばらく続いたのを覚えています。

でも、安心してください。AWSは「言葉が難しそう」なだけで、考え方そのものは決して複雑ではありません。

AWSがわからないのは、あなたのせいではありません。専門用語の壁が高すぎるだけです。

この記事では、ITにあまり詳しくない情シス担当者の方や、AWSという言葉は聞くけれど中身を知らない方に向けて、「AWSとは何か」「何ができるのか」を、できるだけ日常の言葉でかみくだいて解説していきます。

そもそもクラウドとは?AWSをわかりやすく理解する第一歩

AWSを理解するうえで、まず避けて通れないのが「クラウド」という言葉です。ここが曖昧なままだと、AWSもずっとモヤモヤしたままになってしまいます。

クラウドは「電気のように使った分だけ払うコンピューター」

昔は、会社で何かシステムを作ろうとしたら、まず「サーバー」という大きなコンピューターを自分たちで買ってきて、社内の専用の部屋に置いて、電源やネット回線をつないで……という作業が必要でした。これを「オンプレミス(自社で機器を持って運用する形)」と呼びます。

このやり方には、いくつもの面倒がありました。機器は高い、置き場所がいる、壊れたら自分たちで直す、使わなくなっても捨てるのが大変——情シスの現場では、まさにこの「物理的な機械の世話」に多くの時間が取られていました。

クラウドは、この発想をまるごとひっくり返したものです。サーバーやストレージ(保存場所)といったコンピューターの機能を、インターネット経由で「サービスとして借りる」。これがクラウドの正体です。

たとえるなら、クラウドは「電気」とよく似ています。電気を使うために発電所を自宅に建てる人はいませんよね。コンセントにつなぎ、使った分だけ電気代を払う。クラウドもこれと同じで、コンピューターの機能を必要なときに必要なだけ借りて、使った分だけ料金を払うのです。

自分で機械を持たなくていい——これがクラウドの一番おいしいところです。

AWSはクラウドサービスの「最大手」

そして、このクラウドを提供している会社の代表格が、Amazon(アマゾン)です。あのネット通販のアマゾンが、自社で培った膨大なコンピューター技術を、世界中の企業に貸し出すサービスを始めました。それが「Amazon Web Services(AWS=アマゾンが提供するクラウドサービス)」です。

AWSは世界でもっとも使われているクラウドサービスのひとつで、私たちが普段使っているネットサービスやアプリの裏側も、実はAWSで動いていることが少なくありません。「知らないうちにお世話になっている」存在なのです。

なぜ今、情シスがAWSを知っておくべきなのか

「裏側の仕組みなんて、専門の人に任せておけばいいのでは?」——そう思う気持ちもよくわかります。でも、情シスとしてAWSの基本を知っておくことには、はっきりとした理由があります。

ここでは、初心者の方にこそ押さえてほしい「知っておくべきポイント」を3つに絞ってお伝えします。

ポイント① 多くの会社のシステムが、もうAWSの上で動いている

今や、自社で運用しているシステムや使っている業務アプリの多くが、クラウド——とりわけAWS——の上で動いています。つまり「AWSを知らない」ということは、「自社のシステムがどこで、どう動いているのかを知らない」のとほぼ同じ意味になりつつあるのです。

トラブルが起きたとき、外部の業者さんと話すとき、あるいは新しいツールを導入するとき。基本的な言葉を知っているかどうかで、話の通じ方がまったく変わってきます。

ポイント② 「コスト」と「セキュリティ」の判断に直結する

クラウドは「使った分だけ払う」仕組みなので、放っておくと無駄な費用が積み上がることがあります。また、設定をひとつ間違えるだけで、社外秘の情報が外から見える状態になってしまう——そんなリスクもゼロではありません。

これらは、まさに情シスが目を光らせるべき領域です。仕組みの大枠を理解しているかどうかが、会社のお金と情報を守れるかどうかに直結します。

ポイント③ 専門用語に振り回されなくなる

EC2、S3、RDS……AWSには暗号のような名前のサービスがたくさんあります。でも、ひとつひとつの「役割」さえ押さえておけば、会話の中で出てきても怖くありません。

用語そのものを覚えるのではなく、「何のための道具か」を知ることが大切です。

AWSで何ができるのか?代表的なサービスの全体像

それでは、いよいよ本題です。「AWSで何ができるのか」を、代表的なサービスを通して見ていきましょう。AWSには200を超えるサービスがありますが、初心者がまず知っておけばいいのは、ほんの数個だけです。

身近なたとえに置き換えながら紹介していきますので、肩の力を抜いて読んでみてください。

EC2:クラウド上で借りる「仮想のサーバー」

最初に押さえたいのが、EC2(Elastic Compute Cloud=クラウド上で借りられる仮想のサーバー)です。名前は難しいですが、やっていることはシンプルで、「インターネット経由で借りられるコンピューター(サーバー)」です。

これまで自社で買って置いていたサーバーを、AWSの中に「数分で立てて、いらなくなったら消せる」イメージです。たとえるなら、EC2は「必要なときだけ借りられる貸しオフィス」のようなもの。自分でビルを建てなくても、必要な広さの部屋をすぐに借りて、使い終わったら返せる。これが大きな魅力です。

S3:いくらでも入る「クラウド上の倉庫」

次によく登場するのが、S3(Simple Storage Service=クラウド上のファイル保存サービス)です。これは、写真・書類・バックアップデータなど、あらゆるファイルを保存しておける「クラウド上の倉庫」です。

容量を気にせずどんどん入れられて、しかも壊れにくい。社内のファイルサーバーがいっぱいで困った経験のある方なら、その便利さがすぐにイメージできるはずです。S3は「容量無限のクラウド倉庫」だと覚えておけば十分です。

RDS:面倒を肩代わりしてくれる「データベース係」

3つ目は、RDS(Relational Database Service=AWSが管理してくれるデータベースサービス)です。データベースとは、顧客情報や売上データなどを整理して貯めておく仕組みのこと。

このデータベース、本来は管理がとても手間のかかるものなのですが、RDSを使えば、バックアップや故障時の復旧などの面倒な作業をAWSが肩代わりしてくれます。RDSは「データの管理を任せられる頼れる事務スタッフ」のような存在です。

その他にもいろいろ——でも、まずはこの3つでOK

このほかにも、メールを送る、AI(人工知能)を使う、Webサイトを公開するなど、AWSでできることは本当に多岐にわたります。ただ、初心者がいきなり全部を覚える必要はまったくありません。

「サーバー=EC2」「倉庫=S3」「データベース=RDS」。まずはこの3つだけで、会話の8割は理解できます。

今日からできる、AWSとの付き合い方

ここまで読んで、「なんとなくイメージはつかめたけど、次に何をすればいいの?」と思った方へ。情シス初心者の私が実際にやってよかった、今日からできる具体的なアクションを紹介します。

  • 自社がAWSを使っているか確認してみる — まずは身近なところから。社内のシステム担当や資料で、自社がAWSを使っているのか、何のサービスを使っているのかを聞いたり調べたりしてみましょう。「自分ごと」になると理解が一気に進みます。
  • AWSの公式サイトをのぞいてみる — AWSには初心者向けの無料の入門コンテンツがたくさんあります。難しければ眺めるだけでもOK。「こういう言葉があるんだ」と知っておくだけで十分です。
  • 無料利用枠(一定の範囲なら無料で試せる仕組み)で触ってみる — 百聞は一見にしかず。AWSには一定範囲を無料で試せる枠があります。S3に試しにファイルを1つ置いてみるだけでも、「あぁ、これがクラウドか」と体感できます。
  • 資格の入門編をのぞいてみる — 私自身も、AWS Cloud Practitioner(AWSの基礎を学べる初心者向け資格)の勉強を通して、全体像が一気にクリアになりました。資格を取らなくても、学習範囲を眺めるだけで良い地図になります。

いきなり全部を理解しようとしないこと。これがクラウドで挫折しないいちばんのコツです。

まとめ:AWSは「借りられるコンピューター」だと覚えればいい

最後に、この記事の要点を振り返ります。

  • AWSとは、Amazonが提供するクラウドサービスのこと
  • クラウドとは、コンピューターの機能を「電気のように使った分だけ払って借りる」仕組み
  • 代表的なサービスは、サーバーのEC2、倉庫のS3、データベースのRDSの3つを押さえればOK
  • 情シスにとっては、コストセキュリティを守るために知っておくべき知識

「AWS=難しそう」というイメージは、最初の一歩を踏み出せば必ず薄れていきます。私自身も、わからないことだらけのスタートでした。だからこそ言えます——わからなくて当然、今日から少しずつで大丈夫です。

このブログでは、AWSの各サービスや情シスの実務に役立つ知識を、初心者目線でかみくだいて発信しています。次は、ファイル保存の定番「S3」や、安全を守る「IAM」あたりから読んでみると、理解がぐっと深まりますよ。


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